最近、SSDを買おうとしてこんな違和感を覚えた人は多いはずです。
「あれ?SSD、前より高くない?」
「安くなるのを待っていたのに、むしろ上がっている…?」
これは気のせいではありません。
SSDは今、静かに値上がり局面に入っています。
しかも今回の値上がりは、
一時的な在庫不足や為替だけの話ではなく、
**AI時代に入ったことで起きている“構造的な変化”**が背景にあります。
この記事では、
- なぜSSDが値上がりしているのか
- メモリ・グラボ高騰と何が共通しているのか
- 今後、価格はどうなりそうなのか
- 今買うべきか、待つべきか
これらを できるだけ専門用語を噛み砕きながら、順を追って説明します。
結論を先に:SSDの値上がりは「異常」ではなく「流れ」
まず結論から言います。
SSDの値上がりは、メモリやグラフィックボードと同じく
AI時代に入ったことで起きている“自然な流れ”です。
- 一時的に下がっても
- 数年前の水準まで戻る可能性は低い
この点を理解しておくことが、
無駄に待ち続けないために重要です。
SSDは何でできている?まずは中身を知る
SSDの価格を決めている最大の要素は、
NANDフラッシュメモリです。
SSD =
- NANDフラッシュ(記憶素子)
- コントローラ
- 基板・ケース
この中で、価格の大半を占めるのがNANDです。
つまり、
SSDが高い
= NANDが高い
と考えて問題ありません。
なぜNAND(SSDの中身)が足りなくなっているのか
原因① AIデータセンターがSSDを大量に使い始めた
AIと聞くと、多くの人はGPUを思い浮かべます。
しかし実際には、GPUだけではAIは動きません。
AIには次の3つが必要です。
- 計算するGPU
- 大量のメモリ
- 高速にデータを読み書きするストレージ(SSD)
特にAIでは、
- 学習用データ
- 推論用データ
- ログ・履歴データ
これらを超高速で読み出す必要があるため、
従来のHDDでは間に合わず、
NVMe SSDが大量に使われるようになりました。
原因② メーカーは「個人向けSSD」より「企業向けSSD」を優先する
SSDには大きく2種類あります。
- 個人向け(コンシューマー向け)SSD
- 企業向け(エンタープライズ向け)SSD
AIデータセンターが使うのは、
当然 利益率が高い企業向けSSDです。
その結果どうなるか。
- 同じNANDを使う
- 利益が大きい方を優先する
- 個人向けSSDの供給が後回しになる
これが、
店頭では在庫があるように見えるのに、価格が下がらない理由です。
「じゃあ増産すればいいのでは?」が起きない理由
ここが今回のSSD値上がりで一番重要なポイントです。
NANDメーカーは、もう安売りをしない
過去にNANDメーカーは、
- 作りすぎ
- 価格暴落
- 巨額赤字
を何度も経験しています。
その結果、現在は明確に方針が変わっています。
- 需要が増えても無理に増産しない
- 供給を絞り、価格を守る
- 利益を最優先する
つまり、
以前のように
「需要が増えた → 大量生産 → 価格下落」
という流れが起きにくくなっています。
これはメモリ(DRAM)が高止まりしている理由と同じ構造です。
メモリ・グラボ高騰とSSD値上がりの共通点
共通点① AIが需要を根こそぎ持っていく
- メモリ → AI用HBMが最優先
- グラボ → AI向けGPUが最優先
- SSD → AI向け高速ストレージが最優先
一般ユーザーは、
「余った分」を使う立場になっています。
共通点② 価格が「静かに」上がる
今回のSSD値上がりは、
- 一気に倍になる
- ニュースで大騒ぎになる
というタイプではありません。
むしろ、
「気づいたら前より高い」
「セールでも安くならない」
という ジワジワ型です。
これは非常に厄介で、
待っても戻らない可能性が高いパターンです。
SSDだけでなく、HDD(ハードディスク)も値上がりしている
「SSDが高いなら、データ保存はHDDで妥協しよう」
そう考える人も多いかもしれません。
しかし実は今、HDDも値上がりの流れに入っています。
背景にあるのは、AI学習データの爆発的な増加です。
AIは計算処理にSSDを使い、
長期保管・バックアップには大容量HDDを使います。
その結果、
- SSDは高速処理用として
- HDDはデータ保管用として
ストレージ全体がAIに買われている状態になっています。
もはやSSDだけの問題ではなく、
ストレージ全体の価格構造が変わり始めている
と考えたほうが現実的です。
※なお、HDD(ハードディスク)の価格高騰や今後の見通しについては、
こちらの専門的に解説した記事が参考になります。
ハードディスク価格高騰|SSD値上がり後に起きているAI時代の次の変化
https://www.personalcomputer.jp/hdd-price-increase-ai/
実際、どの容量・どの層から影響が出ているか
影響が出やすいのは「2TB以上」
- ゲーム容量の肥大化
- 動画編集
- ローカルAI
- PS5拡張SSD
このあたりの需要が集中するのが
1TB〜2TB帯です。
そのため、
- 2TBが品薄
- 価格の戻りが遅い
という現象が先に起きています。
なぜ2TBモデルが真っ先に影響を受けるのか
特に2TBクラスのSSDは、
個人ユーザーとAIサーバーの需要が完全に重なっています。
- 個人にとっては最もコスパが良い容量
- AIサーバーにとっても扱いやすい容量
その結果、
**文字通りの“奪い合い”**が起きている状態です。
この奪い合いが、
- 在庫不安定
- 価格の高止まり
を引き起こしています。
低容量が安く見える理由
500GBや1TBが一時的に安く見えることがありますが、
- 型落ち
- 在庫処分
- 一時的な調整
であることがほとんどです。
新世代・高性能SSDは確実に高くなっています。
「いつまで上がるのか?」への現実的な答え
正直に言います。
「◯月になったら下がる」と言える材料はありません。
むしろ考えるべきは、
- AI投資は数年単位で続く
- データ量は増える一方
- NANDメーカーは価格を守る
という現実です。
短期的な上下はあっても、
数年前の安値に戻る可能性は低い
と考えるのが妥当です。
今、SSDは買うべき?待つべき?
基本的な考え方
- 必要なら早めに買う
- 不要なら無理に買わない
これが正解です。
SSD購入で失敗しないための現実的な目安
- 「底値」を追わない
2023年の歴史的な安値を基準にすると、
一生買えなくなります。 - セール時は迷わない
現在のセールは、
「さらに安くなる」のではなく
一時的に元の価格へ戻るだけのことが多くなっています。
プライムデーやブラックフライデーで
「悪くない」と感じたら、
それが当面の最安値である可能性は十分あります。
こんな人は今買ってOK
- PCの容量が足りない
- PS5のSSD拡張を考えている
- 動画編集・制作をしている
- 仕事でSSDを使う
作業効率が下がるなら、価格差以上の損失になります。
こんな人は様子見でもOK
- 明確な用途がない
- 予備として欲しいだけ
- 現在のSSDに余裕がある
この場合は、
無理に焦る必要はありません。
「今どうなってるのか」だけ、実際の在庫を見て確認したい人向けにリンクを置いておきます。
中古SSDを検討する場合の注意点
新品SSDが高くなると、
中古を検討する人も増えます。
ただしSSDは消耗品です。
特に、AI用途やサーバー用途で酷使されたSSDが
市場に流れてくるケースもあります。
中古を選ぶ場合は、
- 使用時間
- 書き込み量(TBW)
を必ず確認してください。
まとめ:SSD値上がりは「AI時代の新しい当たり前」
- SSD値上がりは事実
- 原因はAI需要による構造変化
- メモリ・グラボと同じ流れ
- HDDも連鎖して動いている
- 安値待ちはリスクが高い
SSDは「安くなったら買う部品」から、
「必要なときに買うインフラ」へ変わりました。
価格だけで判断せず、
用途・容量・信頼性を重視することが、
結果的にいちばん後悔しない選択になります。
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Q & A(5つ)
Q1. SSDの値上がりは一時的なものですか?
いいえ、一時的とは言い切れません。
今回のSSD値上がりは、AI時代に入ったことで起きている構造的な変化が原因です。
メモリやグラフィックボードと同様、短期的な上下はあっても、数年前の安値水準まで戻る可能性は低いと考えられます。
Q2. なぜAIがSSDの価格に影響しているのですか?
AIはGPUだけでなく、高速に大量のデータを読み書きできるSSDを大量に必要とします。
特にデータセンターではNVMe SSDが不可欠なため、SSDの中身であるNANDフラッシュがAI向けに優先的に使われ、個人向けSSDの供給がタイトになっています。
Q3. SSDが高いならHDDを選べば問題ありませんか?
完全な解決策とは言えません。
現在はAI学習データの保存用途で大容量HDDの需要も増加しており、HDDも連鎖的に値上がりしています。
用途に応じてSSDとHDDを使い分ける必要がありますが、「HDDなら安い」という時代ではなくなりつつあります。
Q4. 特に値上がりしやすいSSDの容量はありますか?
はい、2TBクラスのSSDです。
2TBは個人ユーザーにとってもコストパフォーマンスが良く、同時にAIサーバー側でも使いやすい容量のため、需要が集中しやすく、在庫不足や価格高止まりが起きやすい状況です。
Q5. SSDは今すぐ買うべきですか?それとも待つべきですか?
明確な用途がある場合は、早めに購入する判断が現実的です。
2023年の最安値を基準に待ち続けると、結果的に買えない可能性があります。
一方で、用途がなく余裕がある場合は、無理に急ぐ必要はありません。
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